多くの愛犬家は、「犬は家族」と言います。とっても大切な家族の一員。大切な我が子のママやパパであったりもしますよね。一方、「犬を家族と言う人は気持ち悪い」という意見もあります。
愛犬家のワタシ個人的には
犬は家族の一員か否か?
ペットは家族の一員ですか?2,597人アンケート
株式会社博報堂が運営する「生活定点」のアンケートでは、「ペットも家族の一員だと思う」という回答が59%となっています。
「家族について、あなたにあてはまるものを教えてください。」という質問に「ペットも家族の一員だと思う」と答えた人の割合は前回からほぼ変化がなく、2020年は59.0%となりました。
出典:生活定点
ペットを飼う理由は?1,501名アンケート
こちらのアンケートは、犬だけに限ったことではありませんが、ペットを買う理由の1位は、「家族の一員として」という回答が最多となっています。
1位 家族の一員として
2位 可愛いから
3位 癒されるから
「愛犬の存在」について 248名アンケート
INUNAVI(いぬなび)の愛犬家へのアンケートでは、愛犬の存在について1位となったのは「子どものような存在」2位が相棒やパートナー、続いて家族同様の存在となっています。
- 1位 子供のような存在…30.2%(75人)
- 2位 相棒やパートナーのような存在…27.4%(68人)
- 3位 家族同様の存在…16.5%(41人)
- 4位 誰よりも大切な存在…12.9%(32人)
- 5位 あくまでもペット…7.7%(19人)
「犬は家族」は「気持ち悪い」107人アンケート
当サイトといぷねっと独自で、「犬の存在」への考え方についてのアンケートを行いました。選択肢は4つに絞り、結果は以下の通りです。
調査期間:2022年3月1日〜7月25日
調査対象:21歳〜65歳の男女(9歳1人)
(犬を飼っている23人 飼っていた人28人 飼っていない人56人)
調査方法:インターネット/大阪・東京の飲食店アンケート
サンプル数:107名
犬は飼い主にとってどういう存在ですか?
犬の存在でもっとも多かったのは、「家族のように大切な存在」という半数以上の回答。「家族の一員」は20%で3位でした。
- 1位 家族のように大切な存在 55%(59人)
- 2位 犬はペット 22%(24人)
- 3位 犬は家族の一員 20%(21人)
- 4位 どちらとも言えない/わからない3%(3人)
以下コメントもご覧ください。
「犬は家族」という考え方を気持ち悪いと思いますか?
そして、「気持ち悪い」と感じている方は、20%でした。(107人中21人)
- 気持ち悪い 20%(21人)
- そうは思わない 80%(83人)
気持ち悪いとコメントした方の回答
興味深いことに、「犬は家族の一員」の回答者の中にも、気持ち悪いと感じている方もいたんです。以下が詳細です。
- 家族の一員 25%(6人)
- 犬はペット 33%(8人)
- 家族のように大切な存在 42%(10人)
「犬は家族」が気持ち悪い理由
「気持ち悪い」とまで感じるのはなぜか?どうしてそう思うのか?犬を飼っていない方も含め、このアンケートでいただいた反対派のコメントを、以下でご紹介しつつ考えてみます。
避妊去勢手術するのは犬だからでしょ?
30代女性 「犬はペット」と回答
おっしゃるように、犬だからこそ避妊や去勢手術をするのであって、家族に対して子宮や陰嚢摘出はしません。でも、家族の病気のリスクをなくすためにも、色々と考えますね。
避妊・去勢手術は、精巣腫瘍やヘルニア、乳腺腫瘍や子宮の病気を回避するメリットや、交尾に対するストレスをなくしたり、多くのメリットがあるため、選択肢の1つとしてはとっても重要です。それに子どもができた場合、その命に対しての責任を負えるのか、考えるのも当然。
人に管理飼育される犬だから、仕方ないとも言えますが、ワタシ個人的には去勢・避妊をするから犬、しないから家族という理由づけは違う気がします。
檻に入れて首輪をつけるのは犬だから
30代女性 「犬はペット」と回答
当然、家族を檻に閉じ込めたり首輪なんてつけることはありません。でも、ワタシはこの意見に反論したい気持ちです。
子ども用ハーネスがあるのをご存知ですか?賛否両論で物議を醸してしますが、きっとこの方は反対派ではないでしょうか?多くは「犬みたい」という理由で反対しているわけですが、服従させているわけではなく、ただ危険から守ったり迷子にならないために、ケージに入れたり首輪をつけているだけ。
犬だから動きを制限しているわけではなく、守りたいから。犬を家族と言う愛犬家にとって、犬は子ども同然なんですよね。犬のハーネスに対しての認識の違いによって、考え方も変わるでしょう。
自分の命と変えることができるのか?
50代女性 「犬はペット」と回答
このコメントに対しては、多くの愛犬家が異議を唱えるでしょう。愛犬を守るために、危険を承知で守ることもできますし、命を落としたって本望という方も多いと思います。
何かの番組で、熊に襲われそうになった犬を助けるため、熊に対抗している動画を見たことがあるんですけどね。判断するより前に体が勝手に動く咄嗟の行動。本当に大切だという証ですね。
でも、きっと「犬は犬」と考えている方でも、自分の命と変えることができる方だっていると感じます。
※YouTube FNNプライムオンラインでその動画がありました。
アメリカ カルフォルニア州で17歳の女の子が、4匹の愛犬を守るため素手で熊を突き飛ばしています。熊も子熊を守るために攻撃しています。
見た目で選ぶ犬が家族?
40代女性 「犬は家族の一員」と回答
可愛いいビジュアルだからこそ「家族」だなんて言っている人が多い気がする。そういう人に対しては、ちょっと嫌悪感があります。私は犬を飼っていますが、自分の犬が可愛くても可愛くなくても、「家族の一員」です。
好みの犬の中でも可愛い子を、お金を出して買うのは、犬だから。決しておかしくはないように感じました。でも、お金を出して犬を買う ⇒ 不妊の方が、お金を出して治療し子どもを出産するのと違いはない という考え方もできます。
この方は、繁殖引退犬の里親になられています。パピーミル問題でも心を痛めていていらっしゃるため、辛辣な意見だけど…とおっしゃっていました。
1人暮らしの寂しさを紛らわすための犬
30代男性 「犬は家族のように大切な存在」と回答
家族だなんて、言葉の乱用。自分は寂しさを紛らわすけど家族に寂しい思いをさせるなんて勝手すぎると思う。休みの時でもほとんど家にいなかったし自分勝手な生活を送っていて、結局は自分のことしか考えていない感じだった。家族じゃなく道具っぽく感じる。それで、最終的に飼えないなんて。犬はおもちゃじゃない。ペットはペットと言っているなら理解もできるけど、そんな人間が家族なんて言葉使うのはおかしい。
セラピードッグが活躍しているように、犬は人に癒しを与えれくれます。犬がいれば、日々豊かになるのは間違いありません。ですが、留守ばかりだと犬も寂しい思いをします。犬にだって心はあります。
進化生物学を説いたイギリスの自然科学者チャー ルズ・ダーウィンは、以下のように述べています。
情動は原始的な感情でヒト以外の動物にもあり、喜び・悲しみ・怒り・恐怖・驚き・嫌悪 などの基本的な情動はヒトと同様にイヌにも存在する。
人が嬉しかったり幸せな時に分泌するホルモン「オキシトシン」が、人と触れ合っている犬にも増加すること。悲しんでいる家族を見ると悲しくなるように、犬は人に共感する能力を持っているという研究結果も。アメリカの研究では、イヌの脳にも人間の脳に対応する部位があることがわかっています。
コロナ禍のペットブームで、「飼えない」状況になって飼育放棄する問題も浮上しています。「「家族」という言葉を安易に使うべきじゃない」という気持ちはとってもよくわかりますね。
一生涯 家の中から出さない犬が家族?
40代女性 「犬は家族の一員」と回答
私は、この意見に賛同します。同じような気持ちを感じた経験があります。
犬を「大切な家族」という飼い主さんがいました。「ノミがつくから散歩には行かない」「ノミマダニが怖いし、汚いから他の犬と近づけるのも嫌」そんな方でした。お正月など特別な日だけ(リボンをつけて)、ほんの短時間出かけるだけ。田舎への帰省の時も併せ、おそらく年に数回のみの外出。
ものすごく愛情をかけているのは伝わってくるのですが、散歩へ行くのが面倒なだけで、ただ言い訳しているようにも感じました。コメントのように、家族なら家の中に閉じ込めておくなんてしませんよね。「犬だから」と言わざるを得ないでしょう。
一生涯、家の中で過ごす犬。足腰も弱ります。「小型犬は散歩させなくてもいい」そう思っている方もいるようですが、散歩は運動不足解消をはじめ、健康な心身には不可欠。家の中で走り回ったとしても、散歩とは全然違います。
家族に芸を強いる人が気持ち悪い
30代男性 「犬は家族のように大切な存在」と回答
怒鳴るなどして強制。操り人形みたいに扱って家族の一員なんて、気持ち悪くて正直吐き気がします。
我が子に無理やり嫌な習い事を強要する毒親と似たり寄ったりと感じます。飼い主を選べない犬がかわいそう。
しつけと芸は別物。たとえば、「おすわり」や「待て」はしつけ、「お手」などは芸になります。芸は、「可愛いから」と人の欲を満たすためのものです。頭を使うのは、雨の日に散歩へいけない時などの運動不足解消になったり、犬とのコミュニケーションにも重要ですが、度を超すとストレスでしかありません。
人も犬も楽しみながらレッスンしてこそ、犬にとっても喜びになります。
教え方が犬にとって的確でなければ、緊張状態にさせてしまいます。それに、「叱る」と「怒る」は別モノです。怒って芸を教えるのは、人のエゴ。「家族」だとは言い難い関係性でではないでしょうか。
家族だからどこでも一緒 犬にとってはどうなの?
30代男性 「犬は家族のように大切な存在」と回答
実は、うちの妻がそうです。ビションフリーゼを飼っていますが同種犬のオフ会に3時間もかけて行く時もあります。言っても聞かないし、あげく「家族なんだからいつも一緒にいなきゃ。色々遊びに連れていくのも当たり前」だとか言っていますが、馬鹿じゃないかと思います。
家にいる時は、スマホにかじり付いているし、うちの妻の「家族」は偽物です。かわいそうになりますが、元々妻の飼っていた犬なので、それ以上言えずにいる情けない亭主です。
インスタやTwitterにアップするために、犬を連れ回すのも考えもの。環境によっては、音やニオイ・人などに対し、ストレスを感じているかもしれません。他のワンちゃんが苦手な子だっています。長時間かけて遠出するのも犬にとっては苦痛です。
犬は、飼い主さんと一緒にいられて嬉しいかもしれません。でも、嫌でも、体調不良でも伝えることはできません。
ペットブームで、ドッグカフェや犬が入れる施設、犬と泊まれるホテルなども増加していますが、いつもの散歩コースの1本隣の道を歩くだけでも、犬にとっては行ったことのない新鮮な場所に成り得るということも考えたいですね。
犬を過剰に飾り立てる人間のエゴが気持ち悪い
40代男性 「犬は家族のように大切な存在」と回答
SNS投稿で映える投稿のための写真撮影などばかりなのも、「家族だから可愛い」を通り越して、人に見せたい、可愛い犬を飼っている素敵な人に見られたい。犬によくしているいい人に見られたいという人の勝手。
犬、絶対嫌がっていますよね。黙っているからって嫌がっているのをわかろうともせず、喜んでいる家族。滑稽です。
大切な我が子を可愛くしたいと思うのは当然です。でも、不必要に洋服やアクセサリーを着せる・つけるのは、犬にとってストレスがかかる可能性もあります。
もちろん体温調節や虫除けなど必要な場合もあります。お洋服の好きなワンちゃんもいますが、基本飼い主さんに褒められるから喜んでいる場合も多いものです。洋服を着せる時、耳やしっぽを下げているのは「着たくない」というワンちゃんの気持ちの表れです。
家族である犬の幸せを考えるなら、犬のサインを見逃さないようにしっかり注視したいもの。そして、ストレスがかからないように考えてあげたいですね。
実はワタシは、トリミングに対してかわいそうだなと感じています。愛犬トイプードルをドッグサロンに連れて行く度思うんです。自分の好みのスタイルに仕上げてもらう。それって本当に必要なのかって。時間をかけてトリミングしなくても、ぱぱっと短時間で済ませる簡単カットの方が、犬にとっては絶対いいはず。
トリマーさんとの触れ合いを喜ぶ犬もいるでしょう。でも、無駄に長時間かかる施術は、犬にストレスをかけてしまいますよね。
でも、可愛くあってほしい。(可愛くしたい)人に飼われている犬だから仕方がないとも考えます。
それで思い出しましたが、「トイプードルのカットスタイルが気持ち悪い」「その気持ち悪いトイプードルを連れて、なんかいい気になっている飼い主も気持ち悪い」という方もいます。シュナウザーが好きだと言う知人に、ワタシがトイプードルを迎えた話をした時、そう言われてしまいました。今思い返すと、結構な事を言われていたんですねー。
犬の家族化がもたらす悪影響
「犬が家族の一員」であったとしても、人に迷惑がかからなければ特に問題はありません。ですが、周囲を巻き込むなら大問題です。以下のコメントをご覧ください。
愛犬家のマナー違反モラルの欠如
50代女性 「犬はペット」と回答
愛犬家のマナーは大きな問題ですよね。マイナビの「わんちゃんの飼い主さんのマナー」に関するアンケートでは、以下のような結果になっています。
- 散歩編の1位「排泄物の後始末をしない」
- 公共の場編の1位「周りの人に配慮がない」
- 自分が生んだわけでもないのに、「うちの子」と言ったり、ママと言って「そうでちゅか〜。」「かちこいね〜。」とか赤ちゃん言葉で話しかけたり擬人化が気持ち悪い。特に、子どももいないのにパパママって、家族ごっこ?
- 可愛さのあまり、おねだりするまま何でも食べさせている家族である犬の健康を考えていない飼い主、あり得ない
- おトイレや無駄吠え、待ておいでなどのしつけをしない愛犬家がいました。可愛い我が子がかわいそうなんだって。きもいです。
- お留守番をさせられず四六時中一緒にいる人、どんなけ犬に入れ込んでるの?って思います。異常ですね。
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他にも、「ノーリード散歩」「犬の動きを制御しない」「人間の座る椅子にそのままわんちゃんを座らせる」などが…。
犬の入園が禁止の公園、犬禁止の芝生、市営住宅や団地の敷地内の散歩禁止など、さまざまな規則が定められていますが、それもこれも愛犬家のマナーの悪さの積み重ねが原因の1つでもあります。
いわば、マナーを守らない通話が増えたためのスマートフォン禁止、少しズレますが自転車が歩道禁止になったケースも同じではないでしょうか。コンビニやスーパーのレジ誘導シールも、ある意味同じですよね。わざわざルールを作らなければわからない。ルールがあっても守れない。犬が虐げられてしまうのは、飼い主さんのマナー違反が原因でもあるんです。
「排泄はできるだけ家でさせてから散歩する」犬の散歩のあり方も変わっていっています。
また、子どもが走り回っても注意しない親と、犬をノーリードで走り回らせている飼い主は同じですね。犬が家族なら、なぜ周囲に配慮する努力をしないのか。
ワタシの経験ですが、人に飛びついても平気でいる方がいてびっくりしたことがあります。雨上がりの公園で、愛犬の散歩中、喜んで飛びついてきたゴールデンレトリバー。リードはつけていましたが、私のジーンズは泥だらけ。犬が他人に飛びついてじゃれているのに、その方は「ハハハッ〜ごめんねぇ〜」と大笑いしていました。犬に罪はありません。問題は飼い主です。
雨上がりでなくとも、人に飛びつく前に制御するのは当然でしょう。「愛犬家は非常識」そんな風に思われても仕方ありません。そして、2人3人とそういう人に遭遇した方には「愛犬家はマナーがなっていない。気持ち悪い犬バカ」とひとくくりにされてしまうんです。
もちろん、犬のしつけは一筋縄ではいきません。でも、努力を怠っている愛犬家がいるのも事実です。
「犬好き」の常識や価値観の押し付け
30代女性 「犬は家族のように大切な存在」と回答
昔、ある家に犬がいると知らずに遊びに行った時、(友人の友人でした)小型犬が3匹もいました。
私は犬が苦手なのですが、玄関に入った途端ワンワン吠えるしぴょんぴょん飛びついてきて、たじろいでいると「抱っこしてもいいよ〜」と言われました。そして「犬苦手なんだ。ごめんね。」と言うと「えー信じられない!こんなに可愛いのに、なんで〜?」って驚く彼女。
「飼ったら可愛さがわかるよ」とか「膝の上に乗せてみて。ねむねむモードになるとほんと可愛いんだから」などと、苦手だと言っているのに。一緒にいった友だちも唖然としていて、「いや。苦手って言ってんじゃん。」と繰り返していましたが、「噛まないから大丈夫」とか「大事な私の家族だからね。ちょっと抱っこしてあげてよ。」とわけわかんない。頭おかしいって思いました。
この方は、「犬を飼っている人からすると、家族同然というのは何となく理解できます。」ということ。でも、問題なのは押し付けなんですよね。
ここまで大袈裟ではなくとも「犬を好きで当たり前」と考えている犬好きが多いのが事実ではないでしょうか?犬を好きじゃなきゃおかしいの?そう感じて当然ですね。
看板犬看板猫など犬が店にいること
40代女性 「犬は家族のように大切な存在」と回答
看板犬看板猫なんて言っている店もありますが、犬が入れる施設(たとえばドッグカフェや犬用品の店など)ならまだわかります。私の近所では、犬のいるブティック、犬のいる美容室、犬猫のいる喫茶店などがありました。「うちの子」とか言って、客がいるのに犬猫に話しかけていたりほんと気持ち悪いです。
幼稚園や学校の夏休みで、店主の子どもが店にいるのは納得できます。でも、犬猫などの動物は「仕方ない」では済まないと思います。アレルギーの人だっているし、知らずに入ったらどうするのでしょうか。なにより動物だから、やっぱり不潔です。飲食店でなんて特に考えられないです。
犬好きな常連客だけで楽しめばいい。看板はあげてほしくないですね。
ワタシも、猫のいるラーメン屋さん、犬のいるブティックや雑貨屋さんを知っています。元々犬アレルギーなので、店に入りたくても入れませんでした。客商売なのに全く考えられないのは同感。家族云々以前の問題です。
「犬呼ばわり」はダメ?気持ち悪い愛犬家
30代女性 「犬は家族のように大切な存在」と回答
意味がわかりません。
犬もワンちゃんも意味は同じなのに、言い方ひとつで感じ方も異なるもの。その他にも同じような話があります。
先日知り合いの女性とばったり会いました。
その女性は犬の散歩中のようだったので「犬飼っていたんですね。」「犬ってやっぱりかわいいですね。」「なんていう種類の犬なんですか?」など話していたら段々顔つきが険しくなっていって「犬、犬って言わないで!リリーちゃん(仮名)よ!」と怒り出しました。出典:発言小町
私も昔バイトでお客に「ドッグフードどこですか」と聞かれて「犬のエサは…」って言ったら「エサはやめて!!ご飯だから!!」って…
出典:Yahoo!知恵袋
「負け犬」「犬畜生」「犬侍」「犬死に」など、犬は人を罵ったり、ネガティブなイメージが多い傾向です。「bitch(ビッチ)」はメス犬という意味ですし、英語でも中国語でもマイナスの意味合いで使われているんですって。だから「犬」と言われると、「犬呼ばわりされている人」として、何となく見下されているような気になるのでしょうか?ですが、犬は人ではありません。
犬に犬と言ってなにがダメ?犬の溺愛っぷりや擬人化が気持ち悪いと言われても仕方ありませんね。以下のような方もいました。
わたしの足下に寄ってきたトイプーを撫でながら『かわいいわんちゃんですね~』と言うと『やだ、わんちゃんって言わないで!人間だから!』と絶叫…
私の犬は人間だと他人に言うなんて、聞く人によってはドン引きです。
溺愛/擬人化することによって起きる問題
溺愛や犬を擬人化する愛犬家に関しては、以下のような意見がありました。
犬に話しかける擬人化については例外だと感じます。犬は言葉を理解しています。正確にはわからずとも犬とのコミュニケーションはとっても重要です。それに、子どもがいなくたって家族として迎えたなら、パパママになるのは当然ですし、夫婦なら将来出産すると仮定して「パパママ」と言う方が自然。
ですが、あまりにも溺愛しすぎるのは、ある意味虐待に当たりますね。
可愛いからと、人と同じものを食べさせるのも大問題。メタボになったり、家族を短命にしてしまう行為とも言えます。しつけをしないまま猫可愛がりするのも、ただの自己満足ということに。周囲に迷惑がかかったり、拾い食いで命を落とす危険性も。
お留守番をさせないのも、分離不安症(別離恐怖症)になるなど問題あり。どうしても外出しなければいけない時だってあるでしょう。そんな時、寂しさのあまり転位行動(簡単に言えば、八つ当たり)を起こし、ドアやソファ・カーペットを引っ掻いたり、コードをかじったりゴミ箱を漁るなど犬に危険が及ぶかもしれません。それに、もしこれまでのように一緒にいられなければどうなるでしょう。
犬は古くから人の「パートナー」「バディ」
犬は、人が初めて家畜化した動物と言われています。これまでは1200万年前に見つかったのが、最古の犬だと言われていましたが、新たに3万3000年前の地層の中から、犬の化石が発見されています。見つかったのは、人が生活していた痕跡のあるロシアのラズボイニクヤ洞窟で「人と犬が、共に暮らしていた可能性が高い」という論文が発表されているんですね。
歴史は苦手ですが、旧石器時代になるでしょうか。そんな古くからそばにいた犬は、人との絆が深く、家族同然という立ち位置にいてもおかしくはありません。
ですが、少し見る角度を変えてみれば、「視力嗅覚の優れた犬がそばにいるおかげで、人は天敵から身を守ることができ、犬は寝床とエサにありつける。」「精神的な疲れを癒やしてくれる犬。安全な暮らしを提供してくれる人間」…。
家族と似てはいますが、両者の利益が一致する「パートナー」「バディ」と言える存在とも言えるのではないでしょうか。
もっとも、犬好きでなければ「ただの番犬」となりそうですが、愛情をかけ信頼関係になければ、番犬としての役割を果たしてはくれません。
家族のように大切な存在だからこそ
繰り返しますが、ワタシは愛犬に対し、我が子のように接しています。辛い時悲しい時も、愛犬を見るだけで心がほっこりと癒されます。子育てをしていた頃と同じような満足感を感じています。おそらく「気持ち悪い愛犬家」代表というほど、気持ち悪いでしょう。
逆に「犬は犬」という感覚もあります。両方について色々と否定する面だってありますが、反対意見に反論しようが疑問を感じようが、価値観の違いがあって当然です。
それでも、やはり「ワンちゃんは可愛い!」と思ってくれる人が1人でも多い方がいいですよね。愛犬がもっと住みやすい世の中にするためにも、飼育者自体がモラルをわきまえマナーやルールを守っていきたいものです。